26歳の時、純粋な飲食店ではなく「音楽イベントありき」でお店をつくることを決めた。28歳までサラリーマン勤めをし関東で過ごす。独立は札幌と決めていたが北海道の飲食事情も音楽事情もわからないまま札幌に戻り、カフェとダイニングバーで初めて飲食業の経験を積む。しかし物件選びは困難を極め、ある程度の広さがなければ音楽イベントはできないが、一人でも運営できる広さと予算のバランスに苦労したという。飲食業は甘いものじゃないと様々なことを準備してから開業したが、それでも想定外のことが起きたそうだ。しかし全てが悪い誤算だけでなく、音楽イベントを目的で来
店した方がカフェ営業時に来店していただいたり、口コミで徐々にお客様も増え、さらに音楽アーティスト間の口コミで北海道に留まらず全国からアーティストが集まるようになった。8年目を迎えた今に至るまで一度も有料告知をしたことがないが、いまでは月の半分はイベントで埋まる程になった。一方で月の半分しか通常営業をしていないからこそ”カフェとしての水準は絶対に下げない”と努力を惜しまない。イベントでもカフェでも「いつ来ても」「どんな使い方」でも飲み物も食べ物も美味しく提供する理念があったからこそ、人が人を呼び相乗効果を生んだと考え、今後も絶対に不可能なことでなければ自分が「面白いと思うこと」をやり続ける。