飲食店の開業は、自分の地元で土地勘がある場所で考えていた。生姜焼き専門店というお店のコンセプトも当初からこの場所であれば当たるのではないかと考えていたという。
「飲食のプロではなかったので、素人でも取り組みやすく、一般のお客様にも幅広く受け入れられやすい料理と考えたときに「生姜焼き」と考えました。」「開業に選んだ江古田は、特急が止まる駅ではないが、乗降客が多いので魅力でした。生姜焼き専門店として学生が多いので、低価格でおなかいっぱい食べてもらえるようにしたいと考えました。」と吉川氏は開業当初を振り返る。
周辺に多くある大学に通う大学生と男性客を、ターゲットと考えた店の人気メニューの「生姜焼き定食」は、若者・男性が好む味付けにしようと様々な調理方法や味付けを試してみたという。「新しいメニューを作る時に心がけていることは、来て頂いているお客様の層に合っているかどうか。今は男性が好む味付けにしたい。とりわけ多くの男性客はマヨネーズをかけて食べるので、マヨネーズに合うかどうかは一つの判断基準です。」そう吉川氏は語る。
「お客様にお腹いっぱいになって頂きたい、原価をかければ美味しい物は出来るかもしれないが、この価格でこのクオリティなら満足だよね、と思ってもらうために工夫をしています。」店名の「笑姜や(しょうがや)」とは吉川氏の、そんなお客様に対する想いや生姜焼へのこだわりからつけられたという。
また、「飲食店を開業することがゴールじゃないです。開業してからのほうが大変で、それを継続していくこと。開業して満足したらうまくいかないですよ。自分もこの店を開業する前にまったく別業種で商売をしていたことがありましたが、少しうまくいくと勘違いしてしまうことがありました。」と今後は今の店舗を中心に、複数の店舗を出店していく計画だ。