先輩経営者からのメッセージ

東京都の先輩経営者

田村 信之

お客様に喜んで頂けているか、満足して頂けているか 常にお客様目線

オーナー田村 信之カフェ(創業1972年 )

神田神保町で石釜bakebread 茶房 TAMTAMを経営している田村氏。
もともとの創業は1972年、母親が神保町でコーヒー専門店を開業したのがはじまりだった。
学生を卒業後、家業を継ぐ形で喫茶店を受け継ぎ、フランチャイズのコーヒー店に加盟し以降20数年経営を続けてきたとのこと。
 時代の変化とともに加盟していたフランチャイズの喫茶店業態も業績低迷期をむかえ、フランチャイズを外れたのち自分自身でお客様のニーズに合わせ、工夫をしながらメニューや運営の見直しをしてきた田村氏。転機となったのは建物の老朽化に伴い建て替えをすることになったタイミングで、新規店舗のコンセプトをもう一度考え直した時期だったという。
 
 『当時、他の大手のコーヒーチェーンが台頭してくる中で、コーヒーだけを売っているのではとても勝てない。加盟していたフランチャイズも業績が低迷し脱退しました。その後自分自身で食事メニューを取り入れたり、お客様への対応など見直しをしてきましたが、
建物が老朽化し立て直すとなったタイミングで、再度お店のコンセプトを見直すことを考えました。改めて喫茶店の開業を講座で学んだり、ご縁を頂いた飲食店の空間デザイナーの方に店づくりの相談をしました。』
『建物の建て替え期間の、およそ1年間ぐらいは準備期間があったので、店づくりや商品開発などはその間行いました。』
『相談したデザイナーの方は、自分の気づかなかった新たな視点からアドバイスを頂き、お客様の目線で店をつくることを教えて頂きました。店名のTAMTAMも実は息子のニックネームです。いくつも候補の店名を出していましたが、お客様が呼びやすい親しみやすいとその方のアドバイスで決めました。おかげで現在の店の形をつくることが出来たと感謝しています。』そう田村氏は当時を振り返る。
 
 また「どこにでもあるものを出しても、行列をつくれるような店にはならない」そう考えた田村氏は、試行錯誤を重ねながら、現在の看板商品の「石釜焼きトースト」や「石釜ホットケーキ」をつくりあげたとのこと。
『ピザトーストやホットケーキは当時もありましたし、ホットケーキなども銅板で焼いている店はありましたので、どうしようかと考えた時に石釜で焼いてみてはどうかと・・。はじめはそんなきっかけでした。』『メーカーの業者さんが、石釜オーブンをトラックに積んで持ってきていただき、そこで生地の配合の調整や焼き時間を練習しました。』

 開業後しばらくは、地元の昔なじみの常連客に支えられながら、売上・集客をあげるため時間がかかったが、開業2年目を過ぎるころには、新規の女性客に支持され、特色ある商品がマスメディアにも取り上げられるようになり行列ができるようになったという。

 『今では女性のお客様が9割位です。若者から中高年層まで年代も幅広く、修学旅行の学生さんまで来店頂いています。』『運営をする中で大切にしていることは、お客様との距離感を大切に、満足して頂けたかどうか常にお客様の目線で考えることです。』そう田村氏は語る。
 今後もお客様の満足を第一に考えながら、店舗の経営を続けていきたいとのことだ。

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