前オーナーから箕浦氏が経営を引き継いで、ちょうど1年が経とうとしている。
冒頭に箕浦氏は「まさか何年か後に自分がお店を経営しているなんて」と話してくれた。ここはもともと箕浦氏が子育てを機に始めたアルバイト先であった。家庭状況に合わせてシフトを組んでくれることなど、自らの環境に合わせた様々な配慮があったことがここでアルバイト始めるきっかけとなった。
当時の店舗オーナーは現在の本家の会長。情熱的な人柄で多くの従業員を束ねている。そんなオーナーのもとでメキメキと頭角を現し、アルバイト時代にはバイトリーダーの地位まで上り詰めた。
現在、店長として日々お店の切り盛りをしている長岡氏も同様に、元アルバイトの一員である。4年のアルバイト経験の後、経営引継ぎのタイミングで社員となった。元々は服飾に興味があり、持ち前の明るさとトーク力で前職の靴の販売ではトップセールスを記録することもあった。
そんな長岡氏でも、店長を任されてからというもの、当時まだ慣れない「お店の経営」について悩み、肩を落とすことがあった。長岡氏は「経費管理にはとても気を遣うようになった」と話す。これは「いちアルバイト」から「お店の管理者」になった長岡氏ならではの大きな気づきポイントと言えるだろう。紙一枚、水一滴。そんな些細なことにも目を向け、管理することがお店を長く継続することに繋がっている。さらに人材には採用、教育共に力を注いでいる。以前は、自分より若い世代への教育に苦戦することがあったとのこと。「自分ができて当然だと思っていることができない。自分の当たり前がその人にとっての当たり前ではないことをアルバイトの教育を通じて学んだ」と話してくれた。
箕浦氏、長岡氏の人に対する熱い思いが通じてか、今では従業員同士の良好な関係がお店の大きなウリの一つになっている。
最後にこれから飲食をはじめられる方へのメッセージを伺った。
「無駄な人件費、経費を使わないなど、お金の徹底管理はマスト!そして何よりも人!お客様はもちろんのこと、従業員の笑顔がお店全体の笑顔に波及します!人を大切に!」
岐阜にある一軒のラーメン屋「麺’s」。ここから広がる笑顔の輪が今日も岐阜の地域を盛り上げている。