1998年中国から日本に留学に来た翁氏。中国では、大学を卒業後ヨットやボートの製造メーカーで働いていたという。日本に留学に来てからは、日本語学校に通いながら、様々なビジネスに取り組んだという。中国語の教室や食材を扱う中国物産の販売店など、その中で事業の柱として、漢方養生会館の6店舗と飲食店2店舗の直営店を経営している。
「飲食店の開業を考えはじめたのは、健康をテーマに漢方養生会館を展開していく中で、健康の基本は食からつくられているのではと考えたからです。中国に古くからある言葉で“医食同源”という言葉があります。またトップクラスの医者は、未病を防ぐのが優秀な医者といわれています。普段の生活習慣を整え、健康を保ち病気にならない生活改善ができるということです。」新たに飲食事業に参入する際に、飲食のノウハウは持ち合わせていなかったため、FCチェーンに加入して開業をする方法を選んだとのこと。
「飲食店の立ち上げには、FCという方法で商品やブランドを提供してもらう方法を選択しました。ただ開業してしばらくはオープン景気はありましたが、その後やはり重要なのは店舗の運営でした。」開業後しばらくは、オープン景気があったが、3~4ヶ月経過すると売り上げが伸び悩み、苦しい時期もあったという。
開業して数年後に大幅なリニューアルも行い、商品や店舗の空間のてこ入れも行い、徐々に売り上げも安定して伸びるようになってきたとのこと。
「飲食店の経営において大事なのは、やはり人を大事にし、育てることが必要だと感じました。私自身が現場に常にいるわけではないので、店長も経営者と同じ視点を持って、人・モノ・金をどう活用していくのか。そういった店長をいかに育てることができるかだと考えています。そのために気を付けていることは、人の良いところを見つけて、伸ばすことです。」
そう翁氏は語る。
「まだまだ自分自身の考えている経営理念や方針に沿った事業の展開はできていませんが、今後も健康と食をテーマにした事業展開を進めていきたいと考えています。漢方養生会館事業はFC展開を視野に進めていく予定です。飲食事業もあと1~2年は既存店を十分に収益の採れる体制まで持っていくために、人を育てていきたいと考えています。」
「今後、食と漢方養生での健康テーマに集中して、人の心身とも健康と思いやりのある社会に、少しでも役に立つように展開していくつもりです。」とのことだ。