大学卒業後、大手チェーン店に入社。居酒屋業態で店長など、約10年間の経験を積んだ。当初より将来は独立開業を考え、計画を立てていた。接客から調理まで携わり、本部での管理業務も一通り経験したタイミングで、これまで培ってきた経験を活かし居酒屋業態で独立を決意した。
独立する際にまず考えたことは、信頼の置ける人材を集めること。チェーン店時代の料理長に声をかけ、2014年共に開業を実現した。「自分はラッキーです、人に恵まれ運がよい。真面目にやっている人には運も付いてくる。」と蒲生氏は言う。
オープン当初は試行錯誤しながら、地域に愛される店にするにはどうしたらよいか、日々考え続けた。地元に住んでいる舌の肥えたお客様に満足していただけるように、日本酒は40種以上を常時メニューに置き、季節ごとにおすすめを5~6種類入れ替え日本酒の美味しさを伝えはじめた。
また料理や素材にこだわり、都内の農園から直接新鮮な野菜を仕入れ、調理に使う出汁も手間をかけてとっている。家族の故郷から産地直送の食材や米を送ってもらいメニューにも取り入れている。接客はチェーン店の時にはできなかった細やかな気配りを心がけ徹底するようにした。
「オープンして半年が経ち、ようやく地域の方に喜んで頂け、くつろいで頂ける店の形になってきました。」と蒲生氏は語る。まずは足場を固め、堅実に地域に愛される繁盛店になることが当面の目標だ。