元々、滋賀県で茶道や華道の教室運営をしながら知人経営者の頼みで飲食店に勤めていた。そこで鍋のスープを研究開発していたのがその後の鍋料理店の味の基礎になっているそうだ。その会社が京都祇園に新店舗を出店するにあたり店長として立上げから責任をもって取り組んでいこうとした矢先、その経営者が病気になってしまい「そのお店をやってみろ。」と背中を押される形で開業を決意した。始めるにあたり他店の良いところを学ぶため全国のちゃんこ料理などの飲食店を視察してまわったそうだ。色々な周りの人々の支援を受けて飲食店経営が始まった。お店のテーマは“なごみ”で、囲んで食べる鍋料理でなごみの雰囲気を提供する、お店を目指した。開業してから14年程が経過した時にリーマンショックが起こり、退店の危機に直面したが周りの助けもあり何とか物件を買い取ることで営業を続け、以来22年にわたり継続することができた。3年ほど前に故郷、名古屋の熱田神宮のおひざ元に店舗を移し現在に至る。継続の秘訣は?の問いに「味は第一」「NOと言わない」「一人一人のお客様を大事にする」「出しゃばらないこと」「宴会時は、いかに幹事さんを大事にするか」などを重要視してきた結果と語る。経営で最も大切にしていることは“断然!人です!”とのことで、現在あるのもお客様とスタッフのおかげと感謝を忘れず、同じ志を持って進んでいかなければ飲食店は成り立たないと考え、自身の勉強やスタッフ教育にも余念がない。これから始められる人には「人に頼らず自らの力で立ち、信頼し共に進める仲間をつくる」ことを大事にして欲しいとエールを贈る。