前職で勤めていた会社が運営していた居酒屋店を自分で経営してみたいと思い、譲渡してもらう形で平成23年に独立した。開業当初、産地偽装などの食の問題が次々と報道される中、自分に課したのは料理人として“料理に対しては絶対に手を抜かない”こと、また“お客様にウソをつかない”ことを心に誓い、正々堂々と来ていただいたお客様に恥じないお店を目指したそうだ。開業当初苦労したのはOPENの2週間後に東日本大震災が起き、魚が全く入らないという日々を経験したことや、未経験の会計処理、保険や助成金などの知識が全くない中で多くの人の手を借り手探りで経営を学び徐々に理解しながら、お客様に支えられてきた年月だったと振り返る。経営者として大事にしていることは“全てに対してメリハリをつける”ことで、どんな事柄もなぁなぁにせず、やるべきことはきちんと行うことを徹底してきた。これから飲食店を始められる方に対しては、「知っているのと知らないのでは大きな差があるので諸先輩の話を良く聞き、社会の仕組みを理解してから始めること」と「その後を左右する一つ一つの決断を大事にしましょう」とエールを贈る。今後は店舗展開も視野に入れ、まだまだ自店は知られていないと謙虚に捉え知らせる活動をコツコツと行っていく。