小田氏が飲食の道に入ったのは、18歳の頃洋食店で働き始めたのがはじまりだった。いずれは独立を考え洋食店を経て、高級中華料理店やフグ料理を出す料亭で店舗管理やマネージメントの経験を積んだという。その後、当時一緒に働いていた料理人と2013年「ビストロ割烹koda」 を開業した。
「その当時割烹料亭で働いていたのですが、以前から和食割烹の敷居の高さを下げて、もっと若者に気軽に楽しんでもらいたいと考えていました。ただし質を下げるということではなくて、古くからある技法は用いながら、新しい日本料理を提案できる店を作りたいと思い、ビストロ割烹というコンセプトで店を開業しました。」と小田氏はいう。開業後しばらくは、客足の伸びない厳しい時期もあったと言うが、当初のコンセプトにこだわり継続できたことが良かったという。
「ビストロ割烹Koda」は、カジュアルに楽しんでもらう雰囲気でありながら、質は落とさずこだわりの料理を提供している。おすすめメニューは『トマト味噌の牛鍋』だ。数種類のブレンドした赤味噌とフレッシュなトマトを、3~4時間煮詰めて練り込んで作った自家製トマト味噌が味の決め手だという。肉は厳選した九州の黒毛和牛を使用し、その他岩手の短角牛の炭火焼や産地直送の野菜を季節に合わせ取り入れているのも特徴だ。
「伝統的な素材も使用しながら、新しい食材も積極的に取り入れるようにしています。例えば今ある高原野菜のバーニャカウダには12種類の野菜を使用していますが、グラパラリーフやマイクロトマトなどの新しい食材を取り入れています。」そう小田氏はこだわりを語る。
今後は、引き続き「ビストロ割烹koda」で新しい和食の提案をしながら、より専門性の高いコンセプトや多店舗展開出来る業態で、2店舗目3店舗目を展開していきたいとのことだ。