物心がついた小学生の時から父の仕事が楽しそうだと感じていたが年齢を重ねる毎に、一緒に仕事がしたいと強く思うようになった。高校卒業後、東京で修業に入り11年半にわたり腕を磨いた。その修業は決して楽なものではなかったが、改めて父の仕事に対しする尊敬の念が深まったこと、また人付き合いや人脈作りが出来た事が最大の収穫だと感じると共に、外の社会で経験を積ませてくれたことに、とても感謝しているそうだ。平成26年、父親の他界を期に2代目としてお店を経営し始めた。今は先代のものを引き継ぎ、昔から可愛がっていただいたお客様に納得してもらう仕事をすることに集中し、技術を磨く努力を続けている。値ごろ感を追求した「うなぎのみのコース料理」を含めた全てのうなぎが国産で賄われており多い時には60本以上を提供する人気ぶりだそうだ。経営理念は、“料理の質の維持継続”と“(身体・経営)無理をしない仕事”を重視している。今後もまだまだ未熟と謙虚に受け止め精進し続けていく。これから始められる方には、“開業当初、売上が少ない時期にどこまで辛抱できるか、その時期を乗り越えられるかが重要”と尊敬する父親から教わった教訓をエールとして贈る。