近代美術館からほど近い閑静な立地に「詩とパンと珈琲 Mon Coeur」はある。7年目を迎える人気カフェだが、当初は当時住んでいた北区での開業を考えていた。物件が見つからなかったため円山エリアでもなく、桑園エリアでもないが「静かな場所で仕事がしたかった」という希望にあっていたことと、以前より美術館を訪れた際、近くに食事ができるところが少なく弁当を持参で芸術鑑賞していた経緯もあり、この場所に決めたそうだ。「文化オタクが集まるお店」という開業当初からのコンセプトを護りつづけている店内は、書籍や絵画をはじめ様々な作品が並んでいる。パンを目当てに来てくれる常連のお客様は「日常の食べ物」をもとめて来店する。店内には「文化オタク」の作品がズラリと並ぶ。一見交わらなそうな2つの要素が、違和感なく成立する「お店の空気」を必死で護っているという。今いるお客様一人一人を大切にし、下手に新しいことはやらないようにしているそうだ。それは、いつものお店に来てくれた「日常を過ごす人」がいつか、何かのキッカケで「文化オタク」と接点になればいいし、無理矢理ではなく自然な結びつきだから良い。WEBだけの世界でなく実際に「会うこと」「触れ合うこと」をができる、ここにしかない「お店の空気」を今日も、これからも護り続ける。