地元で有数の事業家の元に生まれ、幼い頃から、経営を教え込まれてきた。19歳の時に、父の体調不良から、廃業に至り、一旗揚げるまでは、地元には帰れないと考え、起業するも、“ロマンとそろばんのバランス”を欠き、失敗の連続だった。最後の勝負に出る!と決意して、臨んだのが、“スープカレー”店だ。「奥芝商店」という店名は、運命的偶然もあり、祖父が営んでいたお店から頂いた。開店当初は、お客様が数人の日もあり、店を閉めた後に、複数のアルバイトをこなしながら、スタッフの給料を稼ぎ、終わり次第、店に戻り、12時間煮込んで作る出汁を、寝ないで仕込む毎日だった。そんなある日、とあるお客様が、“ブーツを脱がずに入れるお店だったらいいのに”という一言を聞き、翌日には、テーブル席を設けた。そのお客様が2日続けて、来店してくださり、自分の意見にすぐに対応してくれた事に感激・・・その方は、メディア関係の人で、取材が入り、一躍話題店となる。不慮の火事にも負けず、今や押しも押されもせぬ大繁盛店で、道内外9店舗を展開している。「1日3ZEN」を掲げ、“奉仕の善の心と、禅の精神を持って、究極の一膳の提供”に挑戦している。今後は、世界から「エビ料理と言えば奥芝商店」といわれる存在になるべく精進し、地域社会への貢献と共に、運営・展開を行う。