ワインのインポート会社(東京)に、学生時代アルバイトしていたことがきっかけで、卒業後そのまま入社。約2年間の勤務後、広告代理店へ転職。突然、平成5年にオープンするサッポロファクトリー内に出店する札幌葡萄酒館の関係で出向のため札幌へ赴任。その後、契約終了と共に東京に戻ったものの、札幌の魅力にはまり、わずか3か月後には、その広告代理店を退職し札幌に舞い戻ったという。
札幌でも広告代理店に勤務、 ワインの魅力にハマっていたこと、そしてワインーコーディネーターや日本酒唎酒師、焼酎唎酒師などを取得しており、ワイン好きも高じて50歳と言う区切りの年に転機を感じたと話す。
開業当初は、資金繰りなどサラリーマン時代に感じていたストレスと違うストレスを感じた、という。お店は一人では出来ないこと、スタッフの給料、仕入れや固定費など、大変なことは分かっていたつもりだったが、開業後にはお客様が来てくれるのか、返済はどうするのかなど、考えていた以上に大変。それでも何とか乗り切り、少しは軌道に乗れたかな、と感じたのは5年を過ぎた頃だという。それも奥様や今は社会人となった二人の子供たちの協力があったから、そして良いお客様、良いスタッフに恵まれたから、と話す。さらにトーン&マナーを含めてサラリーマン時代の経験も役に立っていると語る。お店はお客様が作ってくれるもの。そんなお客様目線を常に意識し、お客様が希望することを取り入れており、料理長も理解してくれているので、こちらがリクエストする料理を生み出してくれるという。
店名は、よく通っていた東京六本木のワインバーの店から了解をいただいて冠したという「祥瑞」は、縁起のよい前兆という意味。夫婦茶碗によく使われる柄で、柄が繰り返すことから「永遠」「無限」などの意を持つという。
お店のコンセプトは、イタリアンでもフレンチでもない北海道の食を通した「ワインと料理のマリアージュ」。
この「祥瑞(しょんずい)札幌」を根付かせブランド化することで、地方自治体や食の産業振興を含めたワインコンサルティングやショップコンサルティングに関わっていきたいと熱く語る。