調理学校を卒業後、飲食店で4年ほど働いた後は、販売や営業などの仕事をしていたという黒川氏。将来的に続けていける仕事を考え始めた時、飲食店での独立を決意したという。当時グルメバーガーの店が出来始め、流行の兆しを見せていたころ、流れに乗るには今のタイミングしかないと考え、2005年30歳の時にハンバーガー専門店『FELLOWS』を駒沢大学に開業したという。「開業資金が限られていたので、物件も駅から離れた場所で、7坪のスケルトン物件を借りました。水周りやコンクリート部分以外は、カウンターや内装全般全て一人で約2ヶ月くらいかけて作りました。」「ハンバーガーはバンズを作ってくれるところを飛び込みで探したり、パティに使う牛肉の種類や部位を試行錯誤しながら試作試食を繰り返してました。」そう黒川氏は振り返る。
FELLOWSのハンバーガーは、オーストラリアの農場で育った牛肉の肩肉のみを使用。ブロック肉をさばき店舗で挽いて使用している。バンズは全粒粉のオリジナルバンズを仕入れ、ベーコンは1週間かけて仕込み燻製を店舗で行なっている。ソース類も安全なものを提供したいと自家製しているという。また炭火を使って焼く工程で、余分な脂を落とし香り良く焦げも美味しいハンバーガーを提供しているのも特徴だ。開業当初は、集客に苦労したと言うが口コミで評判が広がり徐々にお客様を増やす事が出来たという。2011年に建物の建て替えによって表参道に移転後も変わらず来て頂けるお客様も多いという。
「移転して、地域がら観光客の方も多くいらっしゃるようになりました。以前と比べ店も広くなったこともありますが、もう少しお客様との距離を近くしてコミュニケーションを取るのが今の課題です。」「やはりお客様の反応を直接感じれることがやりがいです。食べた瞬間『ウマッ!』という声を聞いたりすると本当に嬉しいですね。」そう黒川氏は語る。今後もハンバーガーひとすじに安心・安全に食べて頂けるような商品を提供していきたいという。