元々、料理が好きで、札幌市内の飲食店やホテルで、腕を磨いていた。昭和58年、28歳の時に、人と人とのご縁から、現在の店舗物件の話をもらい、悩み抜いた結果、不安もある中で、独立開業した。当時300人の方が勤めるオフィスビル内立地で、事業所への会議弁当の供給なども行っていたそうだ。内装は、時代に流されないように、中華業態では珍しく、モダンな洋風スタイルを取り入れた。メニュー作りにもこだわり、油を極力減らし、野菜を沢山使うなど飽きさせない工夫をし続け、“あえて看板メニューを作らず、時代・年代・性別に合わせて、常に変化させるメニュー”を約30年間、考え続けてきた。経営者としては、何も知らなかったと開業当時の失敗談を語りつつ、“とにかく知らない事は、教わる!”姿勢で、垣根なしの人付き合いを優先してきた。そして、お客様との対話を重んじて、細やかに傾聴し、商品作りに反映させた。その取り組みが、リピーターとなり、友人知人を連れて帰ってきてくれたそうだ。“美味しかったよ!また来るよ!”の一言を何よりの励みに勉強し続け、会議室での独自の宴会誘致と、フェアーなど差別化した企画を打ち続け、隙間の需要を掘り起こしてきた。今後は、どこまでできるか分らないが、可能な限り、今も勉強しながら現場に立ち続ける。