東京で10年程修業した後、スイスに渡り、海外の文化に触れ、食の豊かさと、時間の使い方の豊かさに感銘を受けたのと同時に、日本に欠けている部分を認識したそうだ。帰国後、色々な事のタイミングが合い、多くのポテンシャルを秘めた北海道での出店を決意し、1996年に「CapriCapri」をOPENした。フレンチ、地中海料理など様々な料理を学んできたが、当時最も脚光を浴びていた、イタリアン業態を選んでの出店だった。コンセプトは、北海道産食材を使ったイタリア料理の素晴らしさを伝え、根付かせられるようなお店を目指したそうだ。メニューには、鮮度が命、「朝採れ花ズッキーニのフリット」に代表される、自家栽培の野菜を、季節になると、朝収穫したモノを、その日に提供してくれるそうだ。経営面で大事にしているのは、「人」で、スタッフ、お客様をいかに大切にできるか、を重視している。長く運営する秘訣は?の問いに、飲食店経営を、ビジネスと捉えず、“伝える手段”と捉えている事と、“我慢”を挙げ、浮き沈みのある業種なので、根気強く、諦めずに、伝えたい事を伝え続ける事が大事と話す。また、常連のお客様と“人間同士の付き合い”ができる関係作りも、もう一つの大事な要素との事。今後は、道民のみならず、観光で来られた方に対しても、北海道産の素材を、イタリア料理でどこまで表現できるかという限界に挑み、日々努力を重ねた料理を味わって頂けるような運営を続ける。