自身の理想を追い求めるため、また収入を増やしていくためにも30歳までには独立したいと目標をもつ。資金調達と経験を積むため、昼はホテルや、中華店、ラーメン店、イタリアンなどで働き、夜は店長として居酒屋で務めながら血肉となる修業に励んでいた。ある時、居酒屋のオーナーより「お店を引き継がないか」との提案により譲り受ける形で2009年に札幌市中央区で「味和久」を開業した。お店づくりで大事にしたのは「本当に美味しい料理を出すお店」の実現と「ブランドつくり」だった。創業から半年から1年は辛抱が続いたものの、料理研究の上での一つの答えとして“北海道初の塩麹マイスター”として、素材の旨味を最大限に引き出す事ができる塩麹を追求していった。北海道ではまだまだ認知度の低い時期での挑戦だったが、次第にメディアにも取り上げられるようになり、さらに次に着手したのはこだわりの素材を追い求め北海道各地の生産者さんを探求する取り組みが知られ次第にファンを増やしていった。経営で大事にしていることは「人とのご縁を大事にし、共に良くなること」を重要視しているそうだ。今後は、お店の枠にとらわれず素材の魅力を最大限に生かせる商品作りにも挑戦し、より多くの人に伝える活動も行う。