大学在学中に、親戚が営んでいた、大手飲食フランチャイズ店2店舗が、経営難に陥り、救済のために、家族でお店を切り盛りし始めた。元々、到底、採算が取れるはずのないスキームのFC店で、本部のみが儲かる仕組みだった事から、全員の志は、“親戚を助ける”事と、“脱フランチャイズ”だった。会社立て直しの代表となった母親は、ピアノ教室を営み、地域の市民活動の中心的人物ではあったが、飲食店経験はおろか、本格的な会社経営未経験の、主婦だった。しかし見事に全員をまとめ上げ、知恵を絞り、経費削減、お客様サービスなど、悪いと思うものは、取りやめ、代替案を即座に実行したり、雨に濡れたお客様がいたら、そっとタオルで、拭いて差し上げる等、大手企業のマニュアルには決して載っていない、ホスピタリティー溢れるサービスを行なったそうだ。業績も徐々によくなり、2009年正式に、「函館フーズプランニング」として、創業を迎え、“地元食材”、“地域密着”、“手作り出来立て”、“化学調味料は使わない”などをテーマに、改善を続け、今では、国産原料使用90%以上の“緑提灯5つ星”のお店だ。理念は、“食を通して、函館を豊かにする”事と、“従業員の物心両面の幸福を追求する”事だそうだ。今後は、新業態開発も視野に入れ、ゼロではなく、マイナスから戦ってきた、純粋な仲間と共に、現店舗を磨き上げていく。