18才からずっと横浜で外食産業に携わってきたオーナーの矢野さん。大手飲食チェーンでマニュアル化された調理をしていたが、ふと立ち止まって考えた時に、食に関わる人間としてグローバル路線で良いのか、ローカルのほうがまだ磨かれていない宝がたくさんあるのではないか、と思ったそうだ。
近所に北海道の農場からソーセージやベーコンを取り寄せているお店があり、北海道の工場見学をさせてもらったことがきっかけで、ご縁が重なり現在のレストランで店長として働くことに。
経営者としては、お客様の信用を裏切らないことを特に大切にしているそうだ。紹介のお客様も多いのでがっかりさせないように、また食材はできる限り質の良いものを選ぶことを意識している。肉のステーキは雄武町のアンガス牛を一頭買いし、エサの安全性にこだわり、輸入物の遺伝子組み換えのエサは使わない、ストレスのない生活をしている牛であることも重要視しているそうだ。
肉や野菜は、どんな人が飼っていて、どういう思いで作っているのか、東京にいた時には気づかなかったことを、現在はとても大切に思っている。今後の展開としては、従業員にも生産者さんの思いを感じてもらえるように、現地見学や研修などを行って感動してもらいたい。そして、それをお客様に伝えていけたら良いと考えている。だからこそ、今後の夢として、本物の北海道を輸出したい。という思いがあるそうだ。生産者の顔が見える分、一次産業の方々が安心して生産できる環境を作り、応援したいと語る。