日本IBMをはじめIT関連の企業で30数年働いてきたという和田氏が、カレー店への転身を決意したのは56歳の時だったという。「勤め人として働いていた傍らで、本当にこのままで仕事を続けるのかどうするのか悶々と考えていた時期がありました。」「もともとカレーを食べ歩くのは好きでしたが、なかなか自分自身満足のいくカレーには出会った事がありませんでした。それでは自分で作ってみようと、それまで厨房になど立ったこともありませんでしたが、独学でスパイスやレシピを研究し会社で働いていた同僚やインド人に食べてもらったところ非常に好評でした。そんな事が始まりでした。」そう和田氏は振り返る。
その後1年以上をかけてスパイスの配合やレシピを試行錯誤し、完成させたのが19種類のスパイスを独自配合し、無添加で既成のカレー粉やカレールーを一切使わず、玉ねぎをベースにオリジナルルーを作った、カリーシュダの名物カレーだ。「どこにでもあるものではなく、今までの常識を覆すユニークなものを目指しました。」「そのために人には教わらずに自分の舌を信じて作ろうと独学で学びました。また油は極力使用せず、スパイスを沢山使用し健康的に安全・安心に食べられるカレーを心がけました。」そう和田氏はこだわりを語る。
開業しばらく厳しい時期もあったが、こだわりのスパイスカレーは評判になり、メディアにも多数取り上げられるようになったという。開業して10年を経た今では、遠方から来てくれる常連客も多いという。「お客様の中には、胃腸の調子が良くなったというお客様もいらっしゃいます。やはり『美味しかった』という言葉を聞くのが一番です。」「これからも体の続く限りは、店を続けて行きたい。」今後もお店に来て頂いているお客様のためにこだわりのカレーを作り続けて行きたいとのことだ。