実家は、温泉旅館などを営む商家で、男子は、30歳までに独立起業するのが、暗黙の了解だった。サラリーマン時代は、10年間、業務用洗剤メーカーの営業職に就いていた。飲食店を始めるきっかけは、手に職がなかった事と、営業時代に、多くの飲食店さんを見続け、衛生アドバイスをしていた経験から、良い店を見極める目が養われていた事だった。平成16年、29歳の時、琴似で第1号店、酒食家「とりもん」を開店。裏路地で、目立たない事もあり、OPEN後3ケ月は、全くの不振だった。その時、営業で培った経験を活かし、琴似近辺の会社に営業して歩いた。回った数、3ケ月で約8000社。朝と晩は、自らチラシを、地下鉄駅、JR駅で、配り続けた。寝る間を惜しんで動き続けた3ケ月後、お店は、連日満席の大繁盛店となっていた。“暇だ暇だ”と嘆くお店程、衛生状況が悪かったり、営業中にTVを見ていたりする事を知っていたし、商売で、「待ちは、現状維持と衰退しかない、攻めて攻めてちょっと上がる位」だと認識して、ひたすら行動し続けた結果だった。また、緻密な数字の管理も欠かず行い、一日一日の数字を大切にした。お店を出す上で大事にしている事は、初期投資を徹底的に低く抑える「金をかけずに愛をかける!」事と、良いお店が数多くある中、選ばれる為に大事なのは“人”!「男は太陽であれ!女は花であれ!」がモットーだ。今後は、スタッフと共に今のお店に更に磨きをかけていく。